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雑誌バイザシーにて「+湘南SPICE」を連載中の
技拓株式会社、白鳥ゆり子社長のエッセイ。
スローライフの楽しみ方は必見。

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TOWNY MYLIFEプロフィール

本物の湘南スタイルを提唱する注文住宅 技拓株式会社 代表取締役。主に、家づくりのソフト面となるライフスタイルの提案を担当。心が豊かになる暮らし方、湘南での楽しみ方をコラムやイベントを通して紹介している。ブログはこちら

vol.
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「てづくり」

以前にも、味噌づくりについては書いたことがありますが、今年も懲りずに大量のお味噌を仕込んでいます。我が家の分だけにとどまらず、私の味噌づくりに賛同してくれたお友達が、既に3グループも「お味噌の会」に参加してくれて、冬の一大行事になりつつあります。

昔は各家庭で女たちは、色々なものを自分たちで作ってきました。そうすることが当たり前だったし、そうするしかなかった。それはある意味大変な負担にもなっていたので、世の中は便利をめざし、時代とともに商品開発が進み、これまた当然のごとく各家庭であらゆるものが作られなくなっていきました。それはそれで別段悪いことでもないし、自分で作ったからえらいという話でもないのですが、私が今手作りに夢中な理由は、なんといっても作った方が美味しいからでしょう。「おいしくな~れ」の魔法が本当にかかったように、手作りはなぜか美味しい。それだけのことなんです。そこにたどり着くまで、好みの物に出会うため、あれは違うこれは違うといろいろ試すんですが、しっくりこない。足してみたり引いてみたりしても、納得がいかない。そのうち手作りでやれることを知る。知識をつけたら「えい!ならば、つくってしまえ!」となるわけです。自分で手間暇かけて作るもんだから、無駄にはしたくない。最後の最後まで使い切りたいという気持ちが働くので、始末のいい暮らし方になるというのが人の心理なんですね。おまけに作りはじめると素材に拘るので、それは美味しいに決まってる!一見割高かなと思いますが、そうじゃない。実は余計なものを買わない分お得だったりするんです。これは食べ物に限らず、他の事でも言えます。

たとえば私が作る石けんも然りです。自分の肌に合いそうな石けんを探し求めては、失敗したり高価なものに手を出してみたりいろいろ試しましたが、結局は自分の事は自分が一番よく知っているので、石けんのつくり方とオイルの性質を知れば、自然と肌に合った石けんが作れるもの。市場で売られている商品の多くは、売れなければ意味がないので、あくまで大衆向けです。本当に自分が満足するためには、自分を追求することが一番なので、私は手作りという手段を選んだってことかな。

ちょっと話が大きくなってしまいますが、人生って結局のところ、自分自身を追求することなんですよね。ストイックに追求するか、ゆるく楽しく追及するかは人それぞれですが、人は常に、自分が求めているものを探す作業を繰り返してるわけ。美味しい食べ物探しだって、かわいい洋服探しだってみんな一緒。こんなものがほしいという動機があって、探している途中でそこそこで妥協するか、最後にピッタリの物に出会うか。

私は追い求めて探しているうちに、手作りという世界に引き込まれてしまったんだなぁ。次は何作りを極めようか。そんなことばかり考えて楽しんでいます。