湘南のフリーペーパー TOWNY タウニー
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雑誌バイザシーにて「+湘南SPICE」を連載中の
技拓株式会社、白鳥ゆり子社長のエッセイ。
スローライフの楽しみ方は必見。

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TOWNY MYLIFEプロフィール

本物の湘南スタイルを提唱する注文住宅 技拓株式会社 代表取締役。主に、家づくりのソフト面となるライフスタイルの提案を担当。心が豊かになる暮らし方、湘南での楽しみ方をコラムやイベントを通して紹介している。ブログはこちら

vol.
044

目を向けたその先に

庭のクレマチスが咲くと、ようやく春が来たなと実感します。そして近所の山桜が続々と満開の時期を迎えれば、今度はジャスミンやハナミズキが花を咲かせ始め庭先が賑やかになると共に、野鳥たちも巣作りに大忙しな様子。リスもキブシの花を、口いっぱいに頬張っていました。野草もあちらこちらで花を咲かせているので、春になると我が家も、野の花を中心に部屋を飾ることが増えていきます。

以前、「ゲゲゲの女房」という漫画家水木しげるさんのドラマをやっていた時に、奥さまがナズナをお部屋に飾るシーンがありました。ナズナは別名ぺんぺん草といって、子供の頃は遊びの材料になったり、摘んで遊んだりしました。空き地に鬱蒼と茂るナズナも、ああして小さなガラス瓶で一輪挿しにすると、種の部分がハートの形をしているので、ちょっとかわいい。雑草だと思って侮れませんよ。

野草には、ヘクソカズラ、オヤブジラミやイヌフグリなど、少し変わった名前のものもありますが、どれも名前と反して小さなかわいい花を咲かせます。茎を切ってしまうとあっという間に、花が落ちてしまうものもありますが、この可愛さを家に持ち帰り、小さなビンやお気に入りのお皿に入れて季節を楽しみたいもの。私は散歩の際に、野草の本を持って出かけることも少なくありません。

今日も散歩に出かけた際、草むらで種がはじけ飛ぶ植物に出会いました。きっとアブラナ科の植物だと思いますが、そうした植物を、爆発植物と呼ぶそうです。カタバミなどがそうですね。そのはじけ散る瞬間や胞子を飛ばす瞬間などを写真に残す、素敵な写真家がいます。以前、植物生態写真家の埴沙萌さんを番組で知り、この小宇宙の世界に魅了されたことがありました。私も犬とのんびり散歩をしていると、どうしても足元に目が行きがちになります。そのせいもあって、足元に広がる小宇宙の楽しさに気づけたのかもしれませんね。埴さんを知って以来、ますます興味が深まりました。

心の目が向けば、そこには必ず新しい世界が広がっています。たとえば野草は、私がそれに気づけたことのひとつのようです。やはり何事にも関心を持つって楽しいものです。しばらくは、また公園通いが続きそうです。